2003年5月31日の観劇
ネットで知り合って実際に会った人、というのは自分にはほとんどいないのですが、その数少なくも貴重な知人の一人であるおかみさん主宰のBHUコントライブへこの日は行きました。折りしも颱風の最中でしたが比較的近所だしそんなに大変なこともなかろう、と外へ出てみると雨が止みつつあり丁度よい時でありました。
会場についてみると既にほぼ満席状態。渡されたパンフレットにはクロスワードパズルがついており、上演を待つ間に今回のコント五題のタイトルを当てる趣向。あいにく書くものが無かったので記憶力を頼りに解こうとしたのですが、時間が足りず、全てのタイトルが判明する前にライブが始まってしまい、やや心残りながらも舞台へ注目。以下タイトルと感想を。
- ガーディアン
- 恋人とデートする娘のため、三人の背後霊(親戚)が彼女の行動を良い方向に操作しようとするが……。ラストの落ちは、後からじわじわっときました。小説とかにも向いた落ちであるかも。
- コターケ
- 芸術家なのにとことん漫才ネタにこだわりあまつさえ他人にもそれを強要するコターケ氏。前回のライブでこの空軍パイロット版を見ていたこともあり、大いに楽しみました。ピカソ&ゴッホのネタ的新解釈には思わず納得しつつ笑。
- タクヤ
- 子供の出産を病院の待合室で待つ父親。しかし生まれた子供は体重61000g、白いガウンに身をつつみ、自らの足で歩いてきて挨拶も流暢にこなす男だった。途惑う父親(そりゃそーだ)だが、なんとか息子との感動の対面を果たそうとする……。ちょっと長いかなという気もしましたが、最初から最後まで楽しみました。思わず「自分が父親の立場だったらどうするだろう」とか考えてみたり。
- プー
- これについては説明するのが勿体無いというか。見所は何と言ってもおかみさん扮する「プーさん」の登場シーン。科白一つで全てを了解させる説得力がスゴイ。前回の「スイスロボ」以来の衝撃でありました。ラストが(意外にも)ハッピーエンドだったのも良かったです。
- ピラペーン
- 緑の服を身にまとったピラペーンとお供の妖精、他BHUメンバーも総出演でのショートネタの連続。畳み掛けられるネタの勢いに圧倒されました。あと妖精さんの衣装にはちょっと眼が惹か……イヤイヤ。ところで「ピラペーン」がPeter Panの早口発音だということには翌日になって漸く気付きました。見ている間も「ピーターパンだなあ」と思っていた筈なのに迂闊。
- その他
- 幕間で登場(ビデオにて)する司令官カーネーヅカー氏(幕間ごとにBHUメンバーに指令を与えるという役割)の怪演もまた楽しみました。ビデオの切れ方がまた絶妙で、切れるたびに会場の笑いを誘っていましたよ。
次のBHU公演にも期待してます。コントライブは勿論、先のGWに女子高演劇部により初演※されたという「パパパ・ピピピ」も是非おかみさん出演/演出で見てみたいところ。
※ i n s p i r e d !に、「パパパ・ピピピ」初演時の写真つきレポートがあります。
(2003年6月2日)
北村曉 kits@akatsukinishisu.net