和製漢字の辞典掲示板経由で、京都大学電子図書館の貴重資料画像というページを知りました。もともとはその中にある『篇海』という字書が紹介されていたのですが、他にも教科書で名前だけ知ってるような書物の、実物の画像が色々とあります。
こういった書物は、それ専門の研究者でもなければ一生お目にかかれないような気がするのですが、それが素人にもこうして気軽に見られるというのはなかなかにすごいことであるような。改めてウェブの便利さを再認識するのでした。
で、取り敢えず名前だけは知っている書物を(内容は理解できぬまでも)つらつらと眺めていたのですが、『義経記』の巻八の折り返し部分に、なにやら妖しげな落書を見つけてしまいました。果たしてこのお坊さんとお公家さんのツーショットにはどういう意味が込められているのか、義経記とはそういう話であったのだろうか、などと気になる今日この頃であります。
ちなみに巻七の折り返しには、「吾唯足知」という字を共通部分「口」を中心にして四方に並べた、漢字遊びのような落書がありました。
※satoshiiさんに「吾唯足知」の字の順序について指摘を頂き、訂正ました。
(2002年6月10日)
北村曉 kits@akatsukinishisu.net