篆書でGO! 5 〜素敵な篆書の世界〜

またぞろ篆書の虫が騒いできたので、ぼちぼち更新していきます。更なる深遠な文字世界を、さあご覧あれ。


其の十九:集

[木のうえにとりと書いて集] fig19.1 いきなりとりがでてきてますが、「隹」はとりの意味(部首名で「ふるとり」とも呼ばれます)なので、これはこれでOK。
[とりが三羽寄って集] fig19.2 今度はとりが三羽になっちゃってますが、「集」はもともと[隹みっつのしたに木]と書き、とりがたくさん木の上にとまる様子から「あつまる」の意を表していたので、これもこれでOK。
[串刺しの集] fig19.3 くしざしの刑。

其の廿:雨

[ふりまくる雨] fig20 ふりまくりですね。

ちなみに大漢和辭典では、この字が「雨」の古字として収録されています。活字だとこんな字です。

其の廿一:車

一気に見て頂きましょう。バリエーションに富んでいます。こうして様々な車が作られた結果、こんにちの文明があるのだなあ、などとと考えてみると感慨深いような気も。

[たて型車1] fig21.1 [たて型車2] fig21.2 [たて型車3] fig21.3
[たて型車4] fig21.4 [たて型車5] fig21.5 [まがった車] fig21.6
[こわれ車1] fig21.7 [こわれ車2] fig21.8 [ただの車] fig21.9
[よこ型車1] fig21.10 [よこ型車2] fig21.11 [よこ型車3] fig21.12
[よこ型車4] fig21.13 [よこ型車5] fig21.14

む、ごくふつーの車がひとつ混じっているぞ。


其の廿二:面

[面(技の1号)] fig22.1
[面(力の2号)] fig22.2
お、これこそはまさに仮面ライダー。
[目だけの面] fig22.3 目だけ、というのもありました。ちょっと恰好いいぞ。
[笑フ面] fig22.4 あわわわわわ(←おそれおののく筆者)。

其の廿三:異

[人のような異1] fig23.1
[人のような異2] fig23.2
「ことなる」という意味のはずだというのに、こうまでされるとやはりわざと人のように書いているのでは、と疑いたくなってきますね。「篆書でGO!」の原点を感じさせる字であります。
[角の生えた異] fig23.3 あたまとんがらかしてみたり。
[首の長い異] fig23.4 首をながーくしてみたり。
[輪にした両腕の中をジャンプする異] fig23.5 両手をなわとびのようにしてジャンプ!(←なぜそんなことをするのかは不明)
[歩み寄る異] fig23.6 わわ、こっちに近づいてくる!

(2000年10月9日)

北村曉 kits@akatsukinishisu.net