最も画数の多い漢字とは?
JIS漢字なら「驫」「鸞」(三十画)、新明解漢和辞典では (三十三画)が、画数の多い漢字であるが、実はもっと画数の多い漢字がある。
それがこの二つだ。
- 意味:言葉が多い
- 義未詳
実に六十四画という強者だ。ギネスブックにも「最も複雑な書き文字」として載っていた。*1
初めてこの字を見た方は奇異に感じるだろう。それは我々が普段使う字に「同じ漢字を四つ組み合わせた漢字」というのがあまり存在しないからであろう。JIS漢字では多分、「綴」の右側の「又」四つ組くらいしか無いのではないだろうか。しかし大漢和辭典にはこういう字は沢山ある。例えば……
、、、、等々。
変わったところでは があり、「林が四つ」であるが、「木が八つ」とも言える。
(1997年11月14日)
さらに! 国字になると、
- 読み:おういちざ、おおいちざ(七十九画)*2
- 読み:おとど、たいと、だいと(八十四画)*3
なんてのがある。
(1999年2月13日)
- *1 これを書いた当時に読んだギネスブック(おそらく'83年度版)には載っていたと記憶していましたが、'98年度版には「言語」の節自体が無くなっており、現在は載っていません。(1997年6月26日)
- ちなみに、'83年度版ギネスブックに載っていたのは龍4つ、興4つの字だけです。(2004年12月6日)
- *2 「おういちざ」の字の情報 大原さんより。(2000年2月6日)
- *3 「だいと」の字の情報 (和製漢字の辞典へのリンク)。(2004年12月6日)
- 「おういちざ」「だいと」の字は国字、つまり漢字にならって日本で作られた文字です。また、「おういちざ」の字は説明にもあるように、江戸時代の戯作者による自作漢字であり、「だいと」の字は人名からと言われていますが、詳細は確認できていません。そのためこれらの字を「最も画数の多い漢字」として紹介するのは正確ではないと私は考えます。ご注意頂ければ幸いです。(2004年12月6日)
北村曉 kits@akatsukinishisu.net