Bug 33339

piroさんとこでも触れられていますが、Bugzillaにてルビサポートの話(Bug 33339)が盛りあがってます(Bugzillaの説明については日本版Bugzillaの説明を参照)。

先日のことですが、これまたpiroさんとこのコンテキストメニュー拡張の英語ヘルプ経由でこちらのMozillaでルビ表示3が本家の開発者の目に止まったようで、Simon Montaguさんから「このCSSを使ったサンプルページを作ったのですが、Bugzillaにこれを投稿する許可を頂けますか」とのメールを頂いてました。広告以外の英語メールをもらったのはほとんど初めてでもあり、大いに緊張したのですが、ともかくなけなしの英語力と「翻訳の王様」(IBM)を駆使して「ご自由に使って下さい」とか「コンテキストメニュー拡張ではタグの省略などにも対応してますよ」などと返信。その後また返信を頂き、意思を伝えることはできたようで一安心したものでした。

さて、自分はもともとMozillaでルビ表示3の方法について、「現在のMozillaのCSS表示に依存した、対処療法的なもの」という認識をしてました。だからBugzillaに転載といっても参考資料としてという程度の扱いかとばかり思っていたのですが、SimonさんはこのCSSをそのままMozillaに導入するつもりのようで、html.cssのパッチまで試作されてました。Simonさんのコメントによると、「全てをCSSの追加で行っているので、退行regressionsを引き起こす危険が最小限ですむ」とのこと。なるほどそのような見方もあったのか。

また、#41ではこんなコメントも。

Even though this is probably not the road we want to go down for a long-term solution, and the alignment is not perfect, especially with complex ruby, I feel that having this support in 1.0 could have a positive effect in encouraging the use of ruby markup in XHTML in the future.

北村による大雑把な訳:たとえこれが長期的な解決法でなく、調整が完全ではなくても(特に複雑ルビで)、私はMozilla1.0でルビのサポートを得ることが、将来XHTMLでのルビマークアップ使用の促進に肯定的な効果があると思います。

コンテキストメニュー拡張によりMozillaでのルビ表示を当たり前のように使っていた自分自身には、この文には大いに共感するところでした。

一方で、

といった(おそらく)意見も出ています(#45)。

あと、rbspan属性の問題の指摘もありました。これは全くその通りで、Mozillaでルビ表示3の方法では、rbspanの値が全cell数の時だけまとも(に見える)表示をします。もともとdisplay:table-(header|footer)-groupなものをtable-captionに変えてしまうという無理やりなスタイルなので……(以前に「あやしげな記述」と書いていたのは主にここを指してました)。もし導入するにしても、このrtc<rt[rbspan]のスタイル指定はむしろしない方がよいと思います。

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……と、様々な意見が出されており、どう転ぶにせよ今後の動向が注目されます。日本語版BubzillaでもBug 1072として取り上げられていますので、ご参照を。

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※訳や要約は北村の英語理解能力によるものなので、あまりあてにはなりません。ぜひ原文もご参照下さい。

#45の中の"graceful degradation"の意味が読み取れなかったのですが、掲示板にて以下のページを教えて頂きました(鮎川さん、satoshiiさん感謝です)。

(2002年4月11日)

北村曉 kits@akatsukinishisu.net