2003年12月分。
12月2日はにいみや氏に誘われて、t.A.T.u.のライブに行ったのでした。当日夕方になって誘ってくるという所業には度肝を抜かれましたが、面白かったのでよし。
会場はかなりの空き具合でドームを使うのが勿体無い程でしたが、ライブそのものは意外に楽しむことができました。実のところt.A.T.u.の曲と言えば"All The Things She Said"しか知らない状態であり、しかも一曲目にいきなりそれが来たのでその後どうなるのか少々不安だったのですが、重厚な演奏にのる二人のハイトーンな歌声は聴き応えがあり、初めて聴く曲でも飽きさせないものでありました。
惜しむらくはt.A.T.u.の二人が無理に客を盛り上げようとしていた(そしてそれが空回りしていた)ことでしょうか。初めての日本でのライブなのだから、客に歌わせようとか挑戦的なことはせずに、曲を紹介していくくらいの姿勢で臨んだほうがよかったような。それでもt.A.T.u.にそそのかされてキスする客(同性同士)が二組くらいいたりとか、あの女子制服風の姿をした男の客を花道に上げて一緒に踊っていたりとか、妙な空間が繰り広げられていた時間もあったりして、離れて観ている分にはちょっと面白いものではありました。
(2003年12月8日)
先月あたりにウェブ技術に関心の高い某方面において話題となっていた、HTML 4.01 / ISO-HTMLにおけるid属性問題について、今更ながら言及してみたり。説明は以下のページを参照のこと。
XHTMLにとっては対象外の話なので、当初「自分とこはあまり気にしなくていいやー」とのほほんとしていたのですが、HTML 4.01/ISO-HTMLを書く側だけでなく参照(リンク)する側にも関係する話であることを正に己の所業を以って指摘され、認識を改めたんでありました。とは言え図らずも手ごろな実例を提供できたことで理解し易くなって良かったと思ってますので、お気になさらず。>satosiiさん
さてXHTMLを書いていてもリンク先がHTML 4.01 / ISO-HTMLの場合は気をつけなければいけないことが分かったところで、リンクしている方としては実際どのように対処すべきかを考えないといけないのですが、取り敢えず思いつく方法としては二通り。
※fragmentというのは、例えば http://example.com/a.html#AAA というURLの中のAAAの部分です。
しかしながら実際ブラウザでの実装はどうなっているのかを確認してみると、
※Windows 98/2000にて確認。いずれも、id属性/name属性、またXHTML/HTMLによらず。
となってました。IEでの実装が予想外でしたが、その御蔭で、リンク先URLのfragmentを大文字にしてしまってもある程度多くの利用者にとっては問題とならない、と言えそうな。また仮にfragmentを変更した所為で文書の途中へ直接リンクできなくても、ブラウザがHTMLファイルさえ取得できてれば該当の箇所を探すことも可能ではあるでしょう。
……とは言っても、MozillaやOperaの利用者には負担をかけることになるわけで、やはりどっちをとるか迷うところではあります。
HTML 4.01 / ISO-HTMLを書いていた人がname属性でなくid属性による参照を採用していた場合の対処としては、「id属性をやめてa要素のname属性のみの参照に変更する」という対処もありなんではないかと思います。name属性は大文字・小文字を区別するので、もともと意図していた通りの参照が可能ですし、またid属性による参照に対応していないブラウザもある(NN4とか)ので、後方互換性にも配慮された文書にすることもできて一石二鳥でもあります。「XHTMLに移行するのは気が引ける」という方にも、既知のHTMLの記法にて対応できるので気分的に幾らかは楽かも。
(2003年12月8日)
短編第16期は15期に比べるとややテンション低めなような。それはともかくとして近頃投票も減り気味なのが気になるところ。よければ読んで投票していって頂けると管理人は大変喜びます。
「竹井さんの傘」は、川島さんの持ち味が生かされた作品。友達以上恋人未満どころか友達未満であるようなのに、何だかハートウォーミングな気持ちにさせられます。
a.k.a.ハチミツボーイさん「抱擁」もまた、この人ならではの作品であり、楽しみました。毎回新しい作品を読む側にとっては、ある程度安定した作風を持っている人の作品があるとやはり安心できるもの。「心を折った」という言葉がすごく活きていると思いました。
Nishinoさんは「登場人物二人の会話」がひとつの典型になってきたようで、前期作品ではそれに漢字ネタが相俟ってわたくしの心を捉えたのでありましたが、今期の「電子の蝶」も、SF的想像力を刺激する好作品。
戦場ガ原さん「霧の中」は、前期よりさらに地味と言うか渋いところをついてきたような。淡々とした文章もさることながら、最後の松田の爺さんのにやつきは政市の葛藤を見透かしているようにも見えて、面白くありました。
今期一番のとんがった作品は瑕瑾さん「カアル」ではないでしょうか。読み終わって思わず「そこから持ってくるんかい!」とツッコんでしまうこと請け合いです(何がそこからなのかは、まあご一読を)。や、それだけでなく内容にも思わず唸らされましたですよ。
とんがり具合では曠野さん「小人」もいい勝負。「小説」というよりは単に「文章」と呼んだ方がよさそうな、少なくとも「物語」ではなさそうな感じ。巡りめぐってもとに戻ってくるような感覚には惹かれました。
今期気になったのはこんなところ。
(2003年12月8日)
1998年を同じ投稿サイトで過ごした同士であるところの海坂他人さん・紺詠志さん・ヒモロギさんの作品が講談社刊「ショートショートの広場15」に収録されるようで(やや推測まじり)、めでたいことであります。来年の二月に出るらしいのでみんな買うといいさ。以下情報元:
ちなみに収録される御三方の作品はおそらく「小説現代」2000年8月号に掲載されてたものと思われます。この時期に久遠さんが「連れ立って小説コンテストに投稿しよう」という集まりを主宰していて、海坂さん・紺さんがこれに参加して投稿、ヒモロギさんは独立で投稿して見事「小説現代」に三人の名前が並んだ、ということで、個人的にはすごいニュースであったものでした。
御三方の他の作品はウェブ上にもあるので、読んでみるといいですよ。
(2003年12月16日)
なんとなく新宿をぶらぶらした後にラーメン屋へ。
ところで、「〜ラーメン」といった具の名称を冠したラーメンのメニューには二つの傾向があるように思う。一つには、他のメニューは無い特徴的な具がのっているもの。もう一つは、他のメニューにもほぼ標準装備されているものの、とりわけその具のみを増量したもの。
で、自分は前者のつもりで「ねぎチャーシューラーメン」を注文したのだが、改めてメニューの写真をじっくり見てみて、その丼一面に敷き詰められたチャーシューの量に愕然とする羽目になったのだった。おそらくラーメン専門店であれば後者の意味でのメニューの方が一般的なのではあろうが、カップラーメンはよく食するもののラーメン屋に入ったのは久し振りであり、注意力散漫だった自分のうっかりミスであった。
幸いにも、危惧していた「肉を食べ過ぎて却って気持ち悪くなる」ということにもならず、美味しく食べられたのでよかったが、何だかチャーシューを半年分くらい食べた気分。
(2003年12月24日)
今昔文字鏡に収録されている「仏字」について調べていたウーパーさんの掲示板書き込みをきっかけに、大正新脩大藏經テキストデータベースというサイトを知ったのですが、そこで、文字が渦巻状に並んだ『華嚴一乘法界圖』という図をSVGでデータ化するという試みがされていて、興味深いです。
このSVG版『法界図』の中身では、次にあげるソースを見ればわかるように、「法性圓融…」という『法界図』での読み順が保たれていることに注目されたい。
ときに、Mozillaもそろそろ(正式版で)SVG対応にならないものだろうか。でなければadobeのプラグインが使えるようになるのでも構わないのだけれども。
(2003年12月24日)
最近になって、Netscape6/Mozillaでルビ表示の記事が幾つかのページで取り上げられていたを見かけたのですが、書き手としてはMozillaでルビ表示3の方も併せて参照してほしくもあり、またOperaで試してみた時の話もあるよと言ってみたくもあったので、その他幾つか書いている記事をきちんとまとめたページを作るべきかな、と考えたのです。
※その他の記事についてはこちらから参照のこと: Google 検索: site:www.akatsukinishisu.net ルビ
で、そのための準備段階として、普段あまり使っていないOperaでの表示確認をしようとしていたのですが、今インストールされていたOpera 7.23だとルビ表示ができなくなっており、「あれ?」とつまづくことに。色々試したところ、ルビ関連の要素へはCSSによるスタイル付けが全般的に効かない様子。
いや、以前はinline-table方式が確かに効いていたはずなのだが。確認のため手持ちの幾つかのバージョンで(インストール・アンインストールを繰り返しつつ)試したところ、以下のような対応となっていました。
但し、無効だった7.21以降のバージョンでも、ファイルの拡張子をxhtml(またはxml)にするとスタイル付けが有効になったので意表を突かれたり。暫し黙考して、どうやら「text/htmlなファイルでは、HTMLの仕様に無い要素へのスタイル付けはできない」ということかと見当がつきました。試しに拡張子htmlのファイルで <hoge>例</hoge>
などと書いてみても、やはりhoge要素中のテキストへのスタイル付けはできないようで。
ううむ、仕様通りと言えば確かにその通りなのかもしれませんが、随分と厳しい処置じゃございませんこと?(←何者か) hoge要素はともかく、ルビ関連の要素はHTMLのうちに含めても良さそうなものですが。これはつまりOperaさんが「text/htmlなXHTML 1.1はダメ」という立場を取っているということだったりするのでしょうか。
……と書いてみて、結局当初の目的とは裏腹に、まとめるべき記事を更にひとつ増やしてしまったことに愕然とするのでありました。_| ̄|○
(2003年12月26日)